NEWS

2024.12.19 (Thu)

令和 6 年度⽂化庁⻑官表彰を受賞

劇場体験を届ける移動映画館「cinéma bird(シネマバード)」は、この度、⽂化活動で優れた功績を上げた⼈や団体に贈られる「令和6年度⽂化庁⻑官表彰」を受賞いたました。

2014年に東⽇本⼤震災の被災地である宮城県⽯巻市にて初開催したcinéma bird。
この開催を⽪切りに福島や熊本、北海道、⽯川、愛媛などの被災地や映画館がない地域を中⼼に、
お寺や体育館といった様々な場所を 1 ⽇だけ映画館にし、体験型のエンターテインメントを届けてまいりました。
この度、⽂化活動に優れた成果を⽰し、我が国の⽂化の振興に貢献された⼈や団体へ、その功績をたたえるために
贈られる「令和 6 年度⽂化庁⻑官表彰」を、 『⻑年にわたり、被災地や映画館のない地域に同じ空間で感動を共有する⼤切さを伝えるために、⼈と⼈が繋がる〝劇場体験「映画×ライブ」〟を通じて⽂化芸術活動のイノベーションを図り、劇場体験×地域を通して SDGs 実現と地域に根ざした持続可能な取り組みのモデルケースを実現している』と評価され、cinéma bird 実⾏委員会が受賞いたしました。
それに伴い、2024年12⽉17⽇(⽕)に京都ブライトンホテル(京都府京都市)にて実施された表彰式に、
発案者である俳優/映画監督の⿑藤⼯さんが登壇いたしました。
ブラックスーツに⾝を包み、少し緊張した⾯持ちで登壇。
関係者に深く⼀礼したのち、⽂化庁都倉俊⼀⻑官から表彰状を受け取ると顔に喜びの⾊が浮かびました。


まず、今回の受賞について「このたび⼤変栄誉ある賞をいただき、光栄に存じます。私個⼈としては、こんな荘厳な場所に⽴つことはできなかったと思っています。私だけではなく、実⾏委員のスタッフ、⾃治体の皆様や、関係者の皆様の協⼒があり、ここに⽴つことができました。」と、謝意を伝えました。

そして、「プロジェクトの起源は東⽇本⼤震災でした。俳優の私に何ができるのかと、とても⻭がゆく苦しい思い
をしていて。ですが、被災地の⽅々に⽿を澄ませてみると、必要な物資はある、でも、娯楽というものに、その瞬間だけでも⼼を委ねたいーーそうした⾔葉が聞こえてきました。その⾔葉を受け、⼩さな規模から始めて、今年で 10年経ちます。このプロジェクトは、私⾃⾝が皆さんに⼼を満たして欲しいというもので、いわば私にとってのライフワーク。このような厳かな場所に呼ばれていいのかと思いましたが、ここにいる素晴らしい先輩⽅が、⼈⽣を賭けて打ち込まれてきた⽂化・芸術を継承してくださったおかげなので、私も胸を張って列席させていただきたいと思いました。cinéma bird は⿃のように⾃由に、軽快さ、そして柔軟さというものを常に持って開催しています。地元の皆さんにも、このようなプロセスでできるんだ、ということを伝えることができれば、そして、エンターテインメントという“ハブ”が全国、特に被災地に広がればと⼼から願っています。好奇⼼とたくさんの感動を覚える空間がcinéma bird の醍醐味。本⽇のこの受賞を励みに、この活動を⻑く続けていきたいと強く決意しました。本当にありがとうございました。」と、今までの活動を振り返るとともに、喜びを語りました。
cinéma birdは、この栄誉にふさわしい活動を⽬指して、
精神的にも⾁体的にも感じられる⼀⽣忘れられないひと時を持続的に実施するべく、これからも⽇本全国に“劇場体験”をお届けしてまいります。